
「あ〜あ。お金はないけど、どうしても甘いものが食べたーいっ!!」
車を全財産で買ってしまった別居直後の私は、見事に貯金スッカラカンの「残高ゼロ」状態でした。
両親は「お金なんていいから」と言ってくれましたが、私は「返せるようになったら絶対に返す」と意地を張り、両親から月3万円を借りて、それをそのまま母に「食費」として渡すという謎のルールで生活していました。
コンビニで100円のチョコを買うことすら躊躇する、極限の金欠状態。
そんな中で、どうしても甘いものが食べたい私の「執念」が生み出した、伝説のスイーツがあります。
その名も、「ネリネリ」!!
■ 材料費ほぼゼロ円の錬金術
使うのは、実家の棚にあった「きなこ」と「すりごま」。
この2つの粉をコップに入れて、水道の水を本当に「ちょび〜っ」とだけ垂らす。
あとはひたすら、お箸でネリネリ、ネリネリ……。
最初はパサパサの粉だったものが、だんだん水分を吸ってしっとりしてきて……。
やがて、コップの底に**「謎の肌色のカタマリ」**が誕生するのです。
■ 暗闇のネリネリ・ルーティン
子供たちが寝静まった後。夜の暗いキッチンで、一人黙々とコップの底をかき混ぜるシンママの姿。
客観的に見たら、怪しい儀式か修行僧か何かです。
でも、これが意外とイケるんです!!
「きなこのイソフラボン! ごまのセサミン! 私、今、めちゃくちゃ体にいいもの食べてる!!」
そう自分に言い聞かせながら、最初は箸でチビチビと。
でも最後は甘いものへの欲求に勝てず、コップの底にこびりついたカタマリまで、スプーンで「カチャカチャカチャカチャ……!」と必死に削り取って食べていました。
あの頃の私にとっては、どんなに高いパフェを食べるよりも、この「ネリネリ」が心を落ち着かせてくれる唯一の安定剤でした。
■ 練り上げたのは「執念」
あの時、私が必死にネリネリしていたのは、ただの「きなことごま」じゃありません。
「どんなにドン底でも、絶対に工夫して甘いものを食べてやるっ!」という、絶望に抗うための執念だったのだと思います。
「お母さん、すりごまときなこ買ってきて〜」なんて頼んでくる、お金のない出戻りの娘。
母は一体、どんな気持ちで粉を買ってきてくれていたのでしょうか(笑)。
コップの底にこびりついた「ネリネリ」をスプーンで削り取りながら、暗いキッチンで私は心に誓っていました。
「いつか絶対に、自分の稼いだお金で、コンビニのスイーツを値段も見ずにカゴに入れてやる……!」
絶望の淵で甘いものを貪るシンママの、泥臭すぎる「ネリネリ大作戦」。
明日も生き抜くための、私の大切なエネルギー源でした。