12日前

第4話 残高数百円。HSPがキャバクラで「ナンバーワン」を掴んだ『偽りの自分』営業戦略

美容師をバックレて、国民年金すら払えず。

国家という最強の取り立て屋に銀行口座を差し押さえられ、残高は数百円。

世間から見れば、完全に「人生終わったクズ」かもしれません。

でも、私は不思議と冷静でした。

「今の私は、ただ『現金(キャッシュ)』がないだけ。自分は自分だ。」

親の扶養に入り、実家に身を寄せながら、それでも**「今日を生きるための資金」**を稼がなければならない。

残高数百円の私には、今日、明日を生きるための**「即日キャッシュ(日払い)」**が絶対に必要だったのです。

初期投資ゼロ(ドレスやヘアメイク完備)で、手っ取り早くその日のうちに現金が手に入る場所。

コミュ障でHSPの私にとって、本来なら絶対に避けるべき地獄……「キャバクラ」という市場しか、当時の私には残された選択肢がありませんでした。

地元を離れ、電車で1時間。

知っている人に会うリスクを徹底的に排除した、孤独な遠征です。🚃

■ HSP、地獄の異世界へ

「お酒飲んで、適当に喋るだけでしょ?」

……そんな、甘い世界ではありませんでした。

コミュ障で、常に人の顔色を伺ってしまうHSP(繊細な性格)の私にとって、そこはまさに地獄でした。

ヤンチャそうな若者、裏社会の気配がする男たち……。

共通点ゼロ。会話の糸口すら見つからない。

「あ、私、ここでもゴミ同然だ。」

絶望的な気分で、ただ時間が過ぎるのをやり過ごしていた時。

ふと、店内の客層に気づいたのです。

ポツンと座っている、**「穏やかそうなおじさん」**たち。

私は即座に、自分の全リソース(時間と、HSPの特性)を、彼らに集中させる戦略を取りました。

■ 弱者の兵法:ターゲットの選別

• 苦手な客(若者・オラオラ系):

無理に媚びない。自分が傷つくだけで、時間の無駄。視界に入れない。

• 得意な客(穏やかなおじさん):

ひたすら聞き役に徹し、居心地の良さを提供する。

「聞き上手」という、HSPの最大の特性を活かし、ターゲットを穏やかなおじさんだけに極限まで絞り込みました。

「私を必要とする人」にだけ、私の時間を売る。

この【誰も狙わないニッチな戦略】が、とんでもない「特大の利益」を生み出すことになります。

■ 国インフラ級の「VIP客」と、偽りのナンバーワン

なんと、私がターゲットにしてコツコツと営業メールを送っていた「穏やかそうなおじさん」の一人が……

『某大手新聞社 元編集長』現・自営業

という、国家インフラ級の超・大物(VIP)だったのです!!!

彼の絶大なバックアップと、私の「聞き上手戦略」が見事に噛み合い、結果はまさかの──

「月間売上1位(ナンバーワン)」 🥇

田舎の店とはいえ、コミュ障で無知な私が、ナンバーワンの椅子に座っていました。

本来の自分を隠し、彼らが求める「理想の聞き役(ニセモノ)」を演じ続けることで。

(※ちなみにこの後、この編集長とは資金力目当てで同棲まで持ち込みますが、「顔がどうしても生理的に無理」というHSPの究極の拒絶反応により、光の速さで損切りすることになります笑)

戦略的に戦う土俵を選び、得意な武器だけで戦う。

これが、後の私の土台となる「サバイバル戦略」の芽生えでした。

……しかし。

利益が出れば、必ず「大暴落」がやってくるのが、この世の常。

売上1位という、人生の絶頂期。

浮かれた私の前に、ある一人の男が現れました。

そう。後に私の人生を、完膚なきまでに叩き潰すことになる──

**「モラハラ夫」**との出会いです。

私の本当の地獄は、ここから始まるのでした──。