12日前

第3話 残高「数百円」。国家という名の最強の取り立て屋

美容師をバックレて、ニート生活を満喫していた頃。

嫌な現実からすべて逃げ切ったつもりでいた私の元に、一通の**「分厚い封筒」**が届きました。✉️💨

中身は、年金事務所からの督促状。

当時の私は、まさに超絶・楽観主義でした。

「えー、今お金ないし無理だよ。見なかったことにしちゃえ!」

と、封筒をそのままゴミ箱へポイッ。🗑️

放置していれば、そのうち何とかなるだろうと本気で思っていたのです。

何度も来る催促の手紙。

でも、当時の私は「嫌な現実をシカトする」プロフェッショナル。

「どうせ、何も起きないでしょ」

……そう高を括っていた、ある日のこと。

一本の電話がかかってきました。

いつもは知らない番号には出ないのに、なぜかその日は、吸い込まれるように通話ボタンを押してしまったんです。

📞 銀行の担当者:

「……凛々様でしょうか。お預かりしている口座が、**『差し押さえ』**されましたので、そのご連絡です。」

「え……? さし、おさえ?」

頭の中は、真っ白。

心臓の音が「ドクッ、ドクッ」と耳元でうるさい。

急いで近くのATMへ走り、震える手で通帳を記帳しました。

ガガガッ、ガガガッ……。

無機質な機械音とともに、私の目に飛び込んできたのは、見たこともない数字でした。

【 残高:数100円 】 💸

逃げ切ったと思った? 甘いよ。

……まるで、そんな冷たい声が聞こえた気がしました。

美容室の厳しい仕事からは逃げられても、国家という「最強の取り立て屋」からは、絶対に逃げられないのだと。

実家に逃げ込んで親に守られていた時は、まだ「誰かが助けてくれる」という甘えがありました。

でも、目の前の「数百円」という数字は、誰のせいでもない。

自分の「無知」と「放置」が招いた、冷酷な現実でした。

わずかな残高の通帳を握りしめて、私はATMの前で立ち尽くしました。

自分の無力さに、骨の髄まで打ちのめされた瞬間でした──。