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第18話 銀行残高ゼロの恐怖。100万円の全財産と引き換えにした「生きるための足」】

調停を取り下げ、「まずは普通に働こう」と心に決めたものの、現実は厳しかった。

実家周辺の環境で、幼い子供二人を抱えての通勤と、保育園の送迎。

「車がないと、どうにもならない。」

電車やバスの待ち時間なんて、過酷なタイムスケジュールを回すシンママにはありません。綺麗事は言っていられませんでした。

私は、手元にある「全財産」を、車という鉄の塊に変えるという、恐ろしい決断を下しました。

■ 執念と涙の「100万円」

かき集めた総額は、100万円。

その内訳は、私の執念と涙の結晶そのものでした。

・自分の結婚祝い

・子供たちの出産祝いや、お年玉

・夫から生活費を削られる中、日々の食費を1円単位で削って隠し持っていたお金

これをすべて、一台の中古車に注ぎ込みました。

この瞬間、私の銀行残高は本当に「ゼロ」になりました。

■ 恐怖を塗り潰した「自分の足」

選んだのは、中古車といっても新車同様の輝きを放つ「展示車」でした。

これからのシングルマザーとしての過酷な生活。途中で安い中古車が壊れて、想定外の修理代がかかるリスクだけは絶対に避けたかったのです。

「全財産がゼロになる」という底知れぬ恐怖。

でもそれ以上に、「自分の足」を確保し、子供たちを乗せて自分の意志でどこへでも行けるという確信が、私を力強く突き動かしていました。

0円になった通帳と引き換えに手に入れた、この一台の鉄の塊。

これが、私と子供たちをドン底の生活から這い上がらせるための、唯一にして最強の「戦友」になるのです——。