
第2子妊娠中。
突然、体に走った激痛。
夫は、不在。
息をするのもやっとの状態で、極限状態の私の頭が弾き出した「答え」は一つでした。
自分の命より、まずは「子供」をどう守るか。
他県に住む母へ、震える指でSOSを出し、大きなお腹と子供を抱えてタクシーへ飛び乗る。
駆けつけた母に子供を託し、私はそのまま緊急入院となりました。
今度は便秘ではなく、深刻な病名を叩きつけられました。
点滴に繋がれ、ようやく一息……つけるはずでした。
しかし、私の体は、明確な「拒絶反応」を示したのです。
「これから、夫が来る。」
それを想像した瞬間、私のHSPの警戒センサーが最大音量で鳴り響きました。🚨
肺がキュッと縮まり、空気が入ってこない。冷や汗と、止まらない震え。
異常事態でした。
私の回復を妨げている最大の要因は、病気ではなく「夫」だったのです。
「……夫を、絶対に入れないでください」
看護師さんに絞り出すように伝えた直後でした。
病室の外、廊下の向こうから、私が世界で一番恐れている「あの声」が響き渡りました。
「なんでだよ! 俺の嫁だろ! 会わせろよ!!」💢
命を救うための場所で、私を殺しかけているのは、他でもない「夫の声」でした。
布団を頭から被り、私は震えながら悟りました。
「死にそうな時に、そばにいてほしくない。顔も見たくない」
私にとって、この結婚生活は、すでに紙屑以下でした。
怒号を遠くに聞きながら、私の心は不思議なほど静かに、透き通っていくのを感じていました。
この瞬間。
私の中で「離婚」への決意が、完全に固まりました。
命の危機に瀕して、ようやく気づいた。
私は、病室のベッドの上で静かに、しかし強く決意したのです。
「絶対に逃げてやる。私と子供たちだけを持って──」
その後、私は実家の近くの大学病院へ転院し、そのまま里帰り出産をすることになりました。
これが、私が夫の支配から逃れるための、最後で最大の「猶予期間」となったのです。