
いよいよ始まった離婚裁判。
お互いが遠方に住み、働きながらの裁判。しかも都会の裁判所の過密スケジュールも重なり、期日が開かれるのはなんと**「半年に一度」**という、とてつもないスローペースでした。
■ 弁護士という名の「最強の盾」
裁判が始まるにあたり、私は自分自身の心を守るために、ある決断を下しました。
「相手の暴言やメチャクチャな主張を直接聞くのは、今の私の精神ではダメージが大きすぎる」
HSPの私の肺が再び呼吸できなくなるのを防ぐため、裁判所へはすべて弁護士さんに代理で行ってもらい、結果の報告は後日、書面や電話でもらうことにしたのです。
この選択が、私に驚くほどの平穏をもたらしました。
「何もしなくても、プロが代わりに戦ってくれる……!」
離婚裁判と聞くと、法廷で直接罵り合う「泥沼の体力勝負」を想像していました。でも、実際は違いました。
あの夫の怒号も、足音も、舌打ちも聞こえない。私はただ仕事と育児に集中し、法的な手続きはすべて弁護士さんに完全にお任せ。
モラハラ地獄の密室で生きてきた私にとって、それはもはや**「天国」**でした。
このままプロに任せておけば勝手に終わって、自由になれる。私はそう信じて疑いませんでした。
■ 地方裁判所の判決、そして……
そして月日は流れ、ついに地方裁判所で「判決」が言い渡されました。
・離婚を認める
・親権は凛々
・財産分与として、夫はさらに「200万円」を支払うこと
以前の140万円の差し押さえに続き、さらに200万円の上乗せ命令!
「やったーーー!!」
これには弁護士さんも驚きを隠せない様子でした。
「凛々さん、このケースでこれだけ財産分与が認められるのは、かなり珍しいですよ!」
私と母は手を取り合って喜び、ついに完全な勝利と自由を手にしたと確信しました。
……その、直後でした。
相手からの**「控訴」**。
地裁の判決に不服を申し立て、さらに上の裁判所で争うという手続きです。
「親権は俺だ。まだ終わらせない」という、元夫の異常なまでの執念。
終わったはずの裁判。
しかし、私たちの戦いの舞台は、地方裁判所から「高等裁判所(高裁)」へと強制的に移されることになったのです──。